keeの雑記

大学3年生keeです。趣味は音楽と麻雀

社会的共通資本という名の駄作

 

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先日読みました。
故宇沢氏による社会的共通資本。

 


はっきり言って駄作でしょうな。
「資本主義も社会主義も超えた新たな道」
とでも言いたいんでしょうが、、、


結局中身は社会主義じゃないですか。


社会的共通資本の内容を簡単にまとめます。


「社会的共通資本は、一つの国ないし特定の地域に住むすべての人々が、ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような社会的装置を意味する。」(社会的共通資本はしがき)

 

具体的には、森林とか河川とか、教育、医療とか金融、あと交通機関なんかが社会的共通資本らしいです。んでもって社会的共通資本は


「国家の一部として官僚的に管理されたり、また利潤追求の対象として市場的な条件によって左右されてはならない。社会的共通資本の各部門は、職業的専門家によって、専門的知見にもとづき、職業的規範にしたがって管理・維持されなければならない。」(社会的共通資本5p)

 

と宇沢は主張します。
これって社会主義の反省何も活かしてなくね??


「過去70年にわたる社会主義諸国の経験が明白に示すように、計画経済は、中央集権的な性格をもつものはいうまでもなく、かなり分権的な性格をもつものについても、例外なく失敗した。その原因は、一部分、計画経済の技術的欠陥にあったが、より根元的には、計画経済が個々人の内発的動機と必然的に矛盾するということにあった。」(社会的共通資本18p)

 

宇沢自身一応社会主義を批判はしています。

 


が!!!

 


この二つ圧倒的に矛盾してない?
何で官僚を専門家に置き換えたら全部うまく行くっていう前提なのか。


職業的規範にもとづいて、と一応条件は付してますが……笑笑


それでうまく行くなら社会主義も失敗してないっつーの。

 


社会的共通資本の運営、管理費についても、

「政府が全部出せ!ただし口は出すな!」

と言った感じ。ゆりかごから墓場までが流行語になりますよ笑笑

 


また宇沢は経済学について


「分配の公正、貧困の解消という経済学の本来の立場」(社会的共通資本p41)

 

と述べています。
これって筆者のただの感想であり願望でしょ


経済学というのはやはり実学的に、経済活動の法則とか仕組みを明らかにするものだと僕は思います。


新古典派経済学については


「資源配分の効率性のみを問題として、所得分配の公正性については問わない」(社会的共通資本p30)

 

と言及しています。


そもそも資本主義における分配は本当に不公正なものなのでしょうか?

 


まだまだ学ぶことがたくさんありそうです。